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映画「セッション」レビュー

セッション」。

どこかのレビューで、「音楽版巨人の星」的なコメントがあったのだけど、まさにそんな状態。 楽器持ってなければほんとにスポ根映画。と言うか、それよりえげつないかも。 舞台はとても狭く、学校周辺、練習スタジオ、演奏のホールや移動するときの道くらいでシンプル。そして全編を通して汗、血、罵倒、人種差別的発言の嵐。 感想を一言で言うと、「面白かった!!というよりも 甘ったれねえで練習しろこのボケが!!!!とパンチを食らった感。 最初は音楽科の学園ものと言うことで、自分が留学していた頃のことを思い出しながらちょっとノスタルジーに浸ってた。音楽科の学生達ってほんと個性が強烈な面々がいる。穏やかな人もいるし、鼻持ちならないような人もいる。その強烈な個性の中に埋もれて見えなくなるか、その中でも光る部分を出していけるか。 観ていて笑いを誘うようなところは一切ないし、ほんと精神的に疲れる映画。内容が一直線なだけに一気に引き込まれて、目を離せなかった。 なんか、全然この映画のレベルまでは到底行かないのだけど、自分がくじかれそうになったことをいろいろ思い出した。音楽教育の土台から違う、才能ある面々に囲まれた学生時代。 先生達に認められたいのに、レベルが及ばず認められない。そして明らかに相手にされていない。 クラスメート達との話し合いの時など、言葉が伝わりづらくて意見を聞いてもらえない。 レッスンで、自分なりに一生懸命練習して来た曲を先生二人の前で弾いたとき、全く聴いてもらえず雑談されていた。 レッスンの最中、先生が隣で寝始めた。 卒業リサイタルを観に来ない先生もいた。 自分に起こったことじゃないけど、「ヘタな奴とは練習する時間がムダ」とリハーサルをすっぽかされ、泣いていた友達もいた。 人を気遣って出方を見ると言う文化じゃないから、遠慮していたら誰にも気に留められずどんどん埋もれてく。とにかく出たもの勝ちで、常に勇気を試されていた気がする。 あ、そう言えば学生時代に一度組んだバンドのドラマー、練習の途中でベースと口論になって「ファッキンテンポ!!!」がどうとか叫んでスティック叩き付けて出てったけど、彼も丸坊主だったな。 パフォーマーとして活躍してる人達って大概は勝ち気で鼻っ柱の強い人達。当たり前と言えば当たり前だけど、精神的にストレスを感じて去っていく人もいる中、精神的にタフな人が上に行く。 上手くて努力してかつ前に出て行ける人は忙しく活躍し、そうじゃない人は出番がなく、はなから相手にされない。なんてわかりやすい世界。 自分のダメさをさらすようだけど、もし自分に才能があり力があるなら(そして絶え間なく練習して実力をつけるなら)、もっと相手にされるだろう。 くじかれて、悔しさがあるからこそ見返してやろうと思える。その結果、認めてもらえる瞬間だってある。 なんかその繰り返しだ。 とにかく生温くなりがちな自分に対して鞭打つ映画だったことは間違いなく、いろいろと考えさせられました。実際に原題は「Whiplash(ムチ打ち)」。。 映画の中で、主人公や指導者が音楽に食らいつく理由は語られていないのだけど、その辺の疑問を考える間もないくらい激しい内容でした。音楽愛がどうのとかそう言うのが全く描かれてなくて、もうハングリー精神が全開と言うか。 ドラムってとこがまたフィジカルで根性むき出しでいい。他の楽器だったらまた違ってたかも。 過度に狂気な面だけがクローズアップされたような映画だけど、自分にとって一番足りないものを見せつけられた気がします。 ここまで行くのは極端だとしても、なんか反省させられる映画でした。]]>

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