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よみがえるあの日の唄 今この場所から

昼下がりに街を歩けば 空に揺れる緑の果実
春を待つつぼみに あの面影重ねて

よみがえるあの日の唄 空に向け遠きシマへ
つながる青い海越え 今この場所から

赤い花が咲きほこる街 どこからか流れる唄
覚えたての糸を弾き あの声思い出す

よみがえるあの日の唄 空に向け遠きシマへ
つながる青い海越え 今この場所から

湿った風が肌にまとわり流れてく この雨の終わりに光る雲を見上げ

よみがえるあの日の唄 空に向け遠きシマへ
つながる青い海越え 今この場所から
遠きシマへ

(2011.2)

  • 曲解説


2011年10月、5年半のカナダ生活に一度区切りをつけて成田に到着したわたしは、地元の秋田に荷物を送ってそのまま奄美大島へと飛びました。
長い海外生活の中で日本文化への興味がどんどん大きくなり、民謡文化を学びたいと思ったからです。
地元秋田の民謡にもかなり興味が湧きましたが、その歌い方とは対極なファルセットを多用する奄美民謡に大きく心を奪われました。
帰国したらまず奄美へ行って唄と三味線を学ぶというのが第一の計画でした。

奇しくもちょうど以前から予定していた滞在期間が、豪雨災害直後に当たってしまいました。
多くの自衛隊が駆けつけ、あちこちで生々しく土砂崩れが起こっている中での3週間の滞在。こんな時に来て申し訳ないという思いでしたが、シマの方々は誰もが温かく、三味線を持ち歩くわたしに「遠くから偉いねえ、嬉しいねえ」と声をかけてくださいました。

幸運な事に師匠にも恵まれて島唄を習い、活躍する唄者の方々にもお会いでき、友達もでき、ラジオにも出演させて頂き、とても感銘深い滞在となりました。

その感謝の気持ちを豪雨災害後の奄美へ向けて、秋田の海を越えて伝わればいいなと思って作った曲です。

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